私のnanoを彩る女性アーチスト考
iPodはTouchも持っているが、その前にnanoを購入していて、2種類ある。Touchは主力のはずだったが、雨に濡れて水没に近い状態になって、何とか乾かして生き延びたものの、電池の持ちが悪くなっている。どちらかというと屋内で大量のYouTubeの動画を掃除をしているときに音声だけ聞くような使い方がメインになっている。nanoは、その前に持っていて紛失してしまったshuffleに似ていて小さくて気にいっていたが、ある日から電源スイッチがバカになりスイッチONがボタンではできなくなった。USBの充電ケーブルを指して充電をし始めるとスイッチが入るのでその方法で使っていたが、最近、Apple付属のイヤホンで再生とかの曲名確認とかの操作ができることを初めて知り、使える方法が増えて、さらに重宝している。このnanoって体は小さいけど、電池の持ちがよかったりして、優れものではないですか?そんなnanoに現在入っている女性アーチストは長く生きてきた私らしい構成になっていて面白いなと思っている。
1970年代のキャンディーズ
私とキャンディーズといえばドリフターズの全員集合で毎週見ていた女の子3人組という記憶が主だったが、森田公一2枚組ベストアルバムに入った2曲で評価一変。「あなたに夢中」も名曲だと思うが、「ハートのエースが出てこない」のハーモニーの見事さはいわゆる女の子グループというだけの偏見とのギャップの大きさのせいで目が覚めたような気がした。ゴールデン☆ベストを聴くと、最初からしっかりハモっていて立派だが、最後のほうの「やさしい悪魔」「わな」「哀愁のシンフォニー」など女子3人組というコーラスグループは多くないこともあるがまさしくOne and Only。これだけのハーモニーを熟成させたこの日本女子の努力はすごいものがあったのだろうなと思ってとてもレスペクトしている。nanoにはこのベストが入っているが、そもそも彼女たちは活動期間が短くて、アルバムも多くない。いさぎよいといえばそうではあるが、もっと作品残すのが彼女たちに与えられた才能に応える道だったのでは、とも思う。
1970年~1980年代の渡辺真知子
キャンディーズ解散のすぐ後にデビューの渡辺真知子さん。あまり邦楽に関心のなかった私は、「迷い道」とか悪くないとは思っていたが、一番最初に才能があるなと思わされたのが「唇よ熱く君を語れ」。改めて彼女のベストアルバムを聴くと、声量あって、音程の乱れもなく、スーパーヴォーカリストだと思う。声楽を学んだ方ということで、納得するしかない。nanoにはやはりゴールデン☆ベストが入っているが、色褪せない。
1980年代の河合奈保子
1980年デビューの頃はもちろんアイドルとしての奈保子さんになるが、私の奈保子さんファン歴はシンガーソングライターの道を歩み始めた1980年代中頃からになる。アルバムでいうとJAPAN as waterscapesから。「十六夜物語」とか「ハーフムーンセレナーデ」とか、滅茶苦茶歌がうまいうえ、メロディメーカーとしてのタレントも素晴らしく、世間がちゃんと認めてあげてほしいと思い、懸命に応援したものだった。TVとかの露出も減ってきて、社会人ともなるといろいろ自分のことで手一杯になり、永遠のファンであることは変わらないものの、気に掛けることがなくなっている間に、彼女は結婚し、オーストラリアに移住していることを後で知った。さすがに日本にいないという状況の中では彼女の消息はたまに雑誌記事とかで目にする程度だった。そんな中、キャンディーズの動画をYouTubeで探しているうちに、奈保子さんの夜ヒットの動画が全部見られたりできるなど全盛期の彼女の出演番組が大量にアップされていることを知り、最近、またのめり込んでいる。こういう動画を見て、若い人が新たに彼女のファンになっていたりするのを知って、うれしく思う。ファンは知っている。奈保子さんこそもの凄い声量を持つ天才的シンガーで、ミュージシャンとして強いプロ意識を持ち、芸能界に生きても擦れることのない芯の強さを持つ本当の大和撫子だということを。YouTubeやネットでのファンのページを見て欲しい。nanoには、Alltimeのベスト盤や、さよなら物語、2大西海岸録音盤、Japan以後の後期の作品ほとんどを入れている。全然売れなかったengagementという作品をTowerRecordさんのおかげで入手できた。彼女の無理しないナチュラルな歌声が後期の中では珍しく、辛い時代に良い作品を作ってくれたなと思う。
彼女の類まれな才能をもう一度多くの人に知らせたいし、やっぱり、戻って、才能を発散してほしいと思っている。
1990年代のZARD
坂井泉水さんが奈保子さんファンだったということを知って、ますます興味を持って多くあるベストアルバムから2枚を入手して聴いている。奈保子さんのようにハートフルな声質が魅力だが、織田哲郎さんに代表されるダイナミックなメロディラインや、独特のスケール大きなシンフォニックなアレンジを、ハイトーンでも長く安定して発声をできる能力で多くの心に訴えるレコーディングを残してくれた。単純に綺麗な人だったことで全盛期も注目してはいたが、事故で亡くなったことは悔やまれ、稀有な感性を持った人と思われるので、幸せに生き続けて欲しかったと今も思える。まだ多くは知らないのだが、「Don’t you see!」 とかA面ではないが「Ready, Go」とかいいですね。
2000年代のBONNIE PINK
私を日本製ポップミュージックに呼び戻してくれたのはBONNIEだった。Tonight, the Nightは、日本人が歌っているのか、欧米人が歌っているのか、なかなか分からなかったものだ。BONNIEは大衆受けするような曲を作らないし、歌わないので、地上波の音楽番組に多く出るようなひとではないが、「Tonight, the Night」を始め、「Private Laughter」、「Perfect Sky」、「Kite」など、FM局のJ-WAVEのランキング番組では多くのNo1を持っている。BONNIEのCreativityはすごいのだ。BONNIEのCDはほとんど持っているが、nanoにはEvery Single Dayが入っている。
2000年代~2010年代の中島美嘉
中島美嘉さんは声が素晴らしい。SONYは美嘉さんの声に強く惹かれてアーティスティックに売り出したのではないだろうか。デビューそうそうで若く、アイドル路線で売れたに違いないと思うが、大人っぽい芸術性にすぐれた曲ばかりで3枚のCDを立て続けに出し、ミリオンセラーになった。そのあたりのSONYのセンスというか、才能を生かす企業体質には敬意を持つ。美嘉さん自身、やはり音楽への情熱は傍から見ていても感じられる。デビュー時の勢いはないが、地道に作品を作り続けている。若いときからなので、膨大な作品群を残してくれるといいと思っている。宝石のような声だもの。あとで十分に再評価されるはず。nanoには初期の3枚が入っている。
ちなみに、nanoでジャンルをpopでシャッフル再生すると、彼女たち以外に、日本アーチストでは五木ひろしさんが出てきてくれる。私の子供のころに五木さんは世に出てきたが、そのころはデビューの「よこはま・たそがれ」とか「待ってる女」とか演歌というより歌謡曲でお気に入りだった。ど演歌は好きではないが、「千曲川」とかは日本音楽史上の名曲だと思うし、私の生きた時代に華々しいキャリアを残したものだと思う。
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