歴史を学んで未来に立ち向かう

年末から年初にかけて、百田直樹さんの著作(有本香さん編集)の日本国紀を読了しました。ちょうど今、30万部を超えるベストセラーになっている新版・日本国紀(上)(下)ではなく、2018年に出たオリジナルの単行本の方です。買ったきりで、他の沢山の未読本も消化しながらだったので3年越しの読了となったのでした。百田さんの文章は、小説と同じでスラスラ読み進められるクセのないものなので、多くの人物が入り混じる歴史の記述でも面白く、しっかり理解しながら読めます。

私は、日本史も世界史も(ちなみに地理も公民も)小中高とあまり勉強を熱心にせず、成績をあげる方法も見いだせずに過ごした人間で、社会人になってからも、通しで勉強をし直したこともないので、歴史は知らないことが多く、言ってみれば穴だらけの知識しかなかったのですが、今回、通しで古代から現代までお浚(さら)いできたのは貴重な時間でした。一回ですべてを記憶できるものではないので、ここはどう書いてあったっけ、などとページを戻って確認することも頻繁なレベルの知識体系ですが、これまでの知識に肉付けできたのは確かです。主人公の“日本人”が、どの歴史的出来事においても日本人だからこそ、という背景で行動した結果と思われるものが多く、日本人以外の世界の民族とは決定的に異なる独自の民族が紡ぎあげた歴史が日本史なのだと思えます。もちろん、日本史の中には、日本人の優秀性により達成されたもの、日本人の弱点がもろに原因となって起きてしまった悲劇とかが混在していることも分かります。そして、そういう日本人的特性が現代の日本の課題に繋がっていると感じられるので、現在進行形の事象の原因を歴史という過去に求める力もつけられることになります。

上述の新版・日本国紀は、文庫本で上下2巻ものながら、一応、単行本よりは少し安くはなっています。さらに新版というだけあって、記載内容や事実関係の修正はもちろんですが、オリジナルの単行本よりも150ページの増補をしているということです。それでも、単行本が60万部も売れたあとで、新版が30万部を超えて売れてきていることは少々驚きました。単行本を買っていなかった新規の百田ファンなのか、単行本から増補分を読みたいと期待してのリピーターなのか。単行本を直近読んだ私としては、単行本が歴史教科書と違って、近現代を厚く記述しているとの触れ込みほどには近現代の情報がさらっと記述されていた印象があるので、150ページの増補が近現代を厚くするのにフォーカスしているのならやっぱり読みたいとは思います。

いずれにしても、日本破壊を目論む日本の共産主義者や、海外の反日工作者たちから日本を護ろうとする保守陣営では、やはり日本独自の長い歴史から学ぼうとする姿勢が依然として強く、歴史本が多く出版されています。私が買い込んだ本の一部だけでこんなにあります。

  • 中学 歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書 (竹田恒泰)
  • 古事記 完全講義 (竹田恒泰)
  • 旧皇族が語る天皇の日本史 (竹田恒泰)
  • 皇位継承でたどる天皇陵 (渡部裕明)
  • 「優位戦思考」で検証する大東亜戦争 (日下公人 上島嘉郎)
  • 大東亜戦争 失われた真実(奥本康大 葛城奈美)
  • 渡部昇一の少年日本史 (渡部昇一)
  • 渡部昇一の古事記 (渡部昇一)
  • 日米戦争を策謀したのは誰だ! (林千勝)

実はこの手の本だけではなく、日本国が生んだ偉人や市井の平凡な人生を歩んだかに見える優れた人々の伝記やエピソードも日本の歴史の一部です。私の愛読紙の致知にもたくさんのエピソードが紹介されています。日本の圧巻の歴史資産を知識に吸収して、未来の苦難に抵抗し、打ち勝つ力としたいものです。

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