Virtual奈保子コンサート@新宿

日本コロムビアより突然、この1月19日(金)新宿のカブキhallで奈保子さんをフィーチャーしたイベント「J-DIGS PRESENTS 昭和歌謡 VDJ NIGHT Vol.1河合奈保子ナイト」の開催が発表されました。これを書いている時点で昨日だったのですが、歌舞伎町なんてこの40年以上足を踏み入れたことのなかった私もさすがに行ってみました。

コロムビアさん、いきなり1週間程度の予告期間でこれの開催を発表した経緯は何だったのでしょう。そもそも、この企画は、この日もDJを務められたデューク・トモノ氏がカブキhallと共同で行っていて、コロムビアは最後の協賛的な参加だったかもしれません。それから会場は、このカブキhallという飲食のスペースだったので、予告期間を長くして全国から奈保子ファンが集まっても収容できないことを危惧した?まあ、両方かもしれません。この場所は、通常でもお客さんがいるので、奈保子ファンでない人もそこに居合わせるわけで、ますます収容が限られますね。ローカルなお客さんなら別の場所に行ってもらっていいですが、わざわざ遠くから駆けつけてくれたファンを断るのは忍びないと思ったかもしれません。当日の状況を観察するにスペースに入らずに外にいた人が溢れるということではなかったので、それは回避できたかもしれません。よいやり方だったように思います。

あと、コロムビアさんの意図として、ここでワンクッションの盛り上げを見せておいて、次の仕掛けがあるのかなと期待してしまいます。このイベントで奈保子ファンが激増することはないでしょうけど、新たなファンを獲得したうえで、①何らかの新作を発表する②いよいよ待望の「夜のヒットスタジオ」出演全シーンのDVDを発売する③リリースが残っている旧作のSACD版をまた8枚ほど発売する、という憶測です。どれもいいですね。首を長くして待つことにしましょう。

肝心のイベントです。DVDからのライブ映像も一緒に見ながら楽しめるVDJイベントということなのですが、1時間15分ほどみっちり見せてくれました。意外なのが、初期のアイドル性の強い時代がほぼ100%、海外録音もあったAOR路線の含む自作曲中心前の時代が70%、自作曲時代のものがほぼなし、という構成でした。「ハーフムーンセレナーデ」は絶対かかるのかと思っていたのですが、自作曲はたぶん、「月夜宮殿」にしか入っていない「My Song For You」のみ。一般客も多い中で、なじみの強いレパートリーだけ持ってきたのか、とも推測しますが、一般客さんの場合、知っていても、「スマイルフォーミー」と「けんかをやめて」だけでしょうからね。意味があったのか。それでも、アイドル時代の曲は曲自体も歌唱もクオリティ高いし、「夏のヒロイン」や「ラブレター」のインパクトは十分でしょう。それから、音がイマイチな気がしたのと、映像のオリジナルの音声ではなく、スタジオ録音のレコードの音声をかぶせていたように思えました。奈保子さんの場合、ライブがスタジオ録音を凌ぐパフォーマンスがしばしばあったぐらいのライブ女王だったので、違和感があまりなかったりします。これが私の見立てどおりだったとしたらトモノさんの編集技術の妙ですね。最後のほうの「ラブレター」や「My Song For You」は映像の音のままでした。これは演出の理由もあったでしょう。(「My Song For You」はスタジオ録音ないし)

ビジョンの近くに陣取ったコアな奈保子ファンと思われる人たちはさすがに壮年期の人が目立ったですが、若い世代の人たちも多く見かけました。たまたまなのかも知れないですが、もし、ファンではなくても、ここに居合わせたことで奈保子さんの魅力を知ってもらえるのは大きいですね。このイベントの良い所はこの点につきます。

遠くオーストラリアにいて、なおかつ、芸術的センスの薄い日本のジャーナリズム、マスメディアが変わらない状況にあって復帰のハードルがますます高くなっている中、ファンが集まることができる奈保子さんイベントがこのような形であったことはファンは嬉しいことだったでしょう。このイベントは、オンサイトで来られないファンのことも考えてくれたようでYoutubeでのフルコンテンツ配信もありました。

J-DIGS PRESENTS 昭和歌謡 VDJ NIGHT Vol.1河合奈保子ナイト

奈保子さんついでに書いておきたいと思います。ここで見られるとおり、奈保子さんはライブでのエンターテイナーぶりも素晴らしいのですが、本領は、心の安らぎを与えてくれる美声と正確な音程と繊細な表現力で聴かせる歌唱です。それを解説してくれるサイトに最近ハマってしまいました。ファンの間では有名なサイトと思いますが、こちらで紹介しておきます。

河合奈保子さんの曲を聴く

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