秋季例大祭@靖国神社と遊就館
靖国神社では本日から19日まで秋季例大祭の期間です。本日、雨が降る中、私は参拝に行ってきました。
例大祭とは、どの神社でも年1回か2回行われることになっている各神社で最も重要な祭祀とのことです。靖国神社では、春と秋に行い、例年では、春は4月21日から23日まで、秋は10月17日から20日までと決められているのですが、昨年と今年は、パンデミックのため、日数も縮小し、そのため、期間も変更されています。本年の秋も3日間となりました。開催日は、曜日は考慮しないので、土日に開催されないこともあり、そういう年は、なかなか時間も取りずらくて必ずしも参拝はできないのですが、今回は、日曜日が1日目ということで天気は悪かったものの、訪れることができました。
今回で言えば、1日目は清祓という日で、2日目が当日祭、3日目が第二当日祭ということで、当日祭には天皇陛下の勅使が遣わされて、天皇陛下よりの供え物(御幣物)が献じられ、御祭文が奏上されるということなので、当日祭がメインのようですね。本日は、特に祭儀はなかった模様です(実際にみかけなかった)。報道とかTwitterで見かけたところによると、菅前総理が11時ごろに参拝されたということで、私も敬愛する有村治子参議院議員がお供されたとツイートしていました。それから、岸田総理が参拝はせず、真榊を奉納されたことも報道されていました。私は、到着は12時前後だったので、菅さんはお見かけできませんでしたね。そうは言っても、議員さんとかの参拝は昇殿参拝でしょうからお見かけする可能性は極めて少ないのですが。ちなみに私は随分前のこと、郵政解散があって反対議員に小泉総理が刺客を送るという選挙を控えたころ、当時は参拝していた野田聖子さんの参拝風景を見かけたことがあります。参拝を終えて車に乗り込むところでしたね。多くの人に取り囲まれていました。
参拝を終えて、遊就館に向かいました。遊就館には、お土産や国の歴史や皇室や英霊にまつわる書籍の販売所、展示物、それから簡易なレストランなどが備わっています。今回見て気づいたのですが、販売所は以前よりもさっぱりした陳列になっています。商品を厳選したのでしょうか?
遊就館は本当は日本の歴史をたどれる展示室がメインです。遊就館自体はそんなに大きな建物には見えないのですが、入ってみると結構展示スペースは広くて、じっくり見たら2時間はかかるようなところです。私はまだ長男が小さいころに一度彼と入ったのですが、彼にとってはスタンプラリーぐらいしか興味は持てなかったでしょうから、あまりじっくりは見ることもできませんでした。また、見たいと思いつつ、家族と来た場合は、やっぱり子供と一緒には入れないので、なかなか再鑑賞はできずにいたのですが、今日はひとりだったので、入ってみました。
前回の印象は、まずはたくさんの英霊たちの遺影のお写真の展示、それから、人間魚雷の回天や大砲などの展示ばかりだったのですが、今回見てみて、初めて全体像がつかめました。展示は、戦国時代の武士の展示物から始まります。やはり、この展示館はメインテーマが戦(いくさ)なのですね。現代の日本人には、戦ということには負のイメージしかないのでしょうが、特に、戦国時代以降は、日本でも多くの戦いがあって、命を犠牲にしている日本人がいることは事実。この展示館は、歴史上、戦いは必然であり、その中で、信じるもののために亡くなっている人たちを慰霊・顕彰することは当然のことという意思の表明をしています。個人的には、この遊就館の立ち位置に関する世間の(というか左派勢力からの)批判というものはまともに見たことはないのですが(見たくもないので見たことがないですが、間違いなくあるでしょう)、これを議論の対象にはしないという毅然としたしたものを感じます。戦国時代の展示に関しては、日本人には結構、興味を持たれている時代であるし、武将ごとの展示館が各地にあるので馴染みがありますが、日清戦争や日露戦争以降の展示は他では見られないのではないかと思います。あまり文献とかでも読んだこともないので、今回、じっくり見てみて、非常に勉強になりました。そもそも、日清戦争の戦場が中国のどの辺であったのかも知らなかったし、中国の北京や上海や旅順や南京といった都市が地図上のどの位置かも知らなかったのです。それから、日露戦争の舞台はロシアのどこかと思っていたぐらいです(正解は中国)。また、この数年チャンネル桜や虎ノ門ニュース、日本の偉人の評伝などの書籍で得た歴史の一コマが近代の日本の歴史のどの位置にあるのかということが分かって、歴史の流れで理解できました。
この展示室で一番見るべきは、靖国の神々1~4でしょうね。前回に私が心に残った英霊たちの遺影や遺書、遺族たちからの手紙などが整然と展示されています。今日も多少、時間のゆとりがなくて、このゾーンの展示のすべては見られずに出なくてはいけませんでしたが、この展示室の再訪なり、別の書籍を入手してなどで読めるものは一度すべて読んでみたいと思っています。靖国神社の社殿の前の鳥居をくぐる手前の左側に英霊の家族にあてた遺書が定期的に置き換えられて掲示されているものは、この展示物からのものなのだと思いますが、若き英霊が、両親や少しだけ一緒に暮らした奥様や幼い子供たちに送った最期の言葉は美しくも悲しさに満ち溢れています。結婚前に散華された英霊に捧げられた花嫁人形も展示されていますが、一層美しく見えました。
来月11月23日は新嘗祭があります。家族とまた行く予定です。(朝の早い時間に行けば九段下駅から向かって2つ目の鳥居の前でつきたての餅が振舞われますよ)