軍需産業や食料自給が抱える矛盾

ディープステートを構成する集団として、ネオコンと呼ばれる人々がいます。現在の米民主党政権のバイデン大統領、ブリンケン国務長官、ヌーランド国務次官補、ちょっと前の政権のオバマ大統領、ヒラリー・クリントン国務長官、古くは、ジョージ・W・ブッシュ大統領、チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官等々。トランプ政権を除く、ほとんどの米政権はネオコンで固められたと言えるのでしょう。

現在進行中のウクライナ戦争で得をしているのは誰か、という問いに対して、よく回答として上がるのが、このネオコン勢力です。それは、ネオコンが軍需産業と深い結びつきがあるからです。私もそうですが、日本人にはピンとこないこととして、特にアメリカでは、軍需産業が大きく存在するということがあります。最も大きな存在がミサイルなどの兵器を製造・生産する企業。これは一般人にもなじみの深い、ロッキードやボーイングなども含みます。それから、傭兵などを雇って、海外の紛争地に派遣するような事業を営む会社もあるようです。チェイニーがCEOをしていたハリバートンという会社が有名です(ハリバートンに関しては、堤未果さんの『貧困大国アメリカ』で恐ろしい話が書かれています)。毎年の国防費もべらぼうに大きなアメリカでは、確実に需要のあるビジネス分野なので、巨大企業も存在するわけです。ウクライナ戦争では、こういう軍需産業が暗躍して、利益を上げていると言われています。

随分前に読んだ本の中で、こういう軍需産業の企業は、戦争を望んでいると書かれたものを初めて読んで、衝撃を受けたものです。戦争を望むということは、多くの人が殺傷されることが平気ということで、人の命は地球よりも重い、などと名言を宣った総理大臣を生んだ日本のいち国民として思うのです。彼らと我々はあまりにも感覚が乖離しているではありませんか。日本人が命をかけて戦うのは、例えば、大東亜戦争では、石油を禁輸され、戦わなければ電気も失われてまともな生活ができなくなり、人が何人も死ぬような状況にもなりえると危険を感じたからであって、お金儲けのために人の命を犠牲にしようとは普通は考えません。でも、アメリカを始めとした、恐らくアングロサクソン人の意識は違うのです。大量殺りくを厭わない民族性があります。アメリカ大陸原住民の駆逐、東京など日本の都市の空爆、広島・長崎の原爆投下、ベトナム戦争など歴史を見れば分かります。

近年、アメリカは、湾岸戦争、イラク戦争、アフガニスタン紛争、9・11からの対テロ戦争などを仕掛けてきたと言われています。もともとは国家を防衛するために発展させてきた軍需産業を守るために、世界で戦争の勃発を誘発させているという構図です。なんという矛盾でしょうか。軍需産業の規模を現状維持にすると、新たな先進兵器の開発も遅れて、ロシア・中国などの外国の軍事大国との競争のうえで劣勢になるという恐れがあるという発想があるのでしょう。結局、世界平和が達成されないと、戦争は必ず起きていなければならない。現実を見ても、理論的にも世界平和は夢また夢の話で、戦争は永遠に続くとしか思えないですね。

一方で食料安保に目を転じます。数日前に見たチャンネル桜のFRONT JAPANで三橋貴明さんが言っていた考えが斬新でした。日本の穀物の自給率が30%を切っていることは安全保障上大問題ー食料安全保障的には、消費する量以上のものを生産して、余剰分は捨てる覚悟が必要。コンピュータの世界でも冗長化は必須であるように、食料も安全のためには冗長化、つまり、余剰なものがなくてはならないということになってしまうということです。食の世界なら、余剰の生産物は、捨てずに近隣国に供与するなどの手を打つこともできるかもしれないので、余剰物が出るぐらいまで確保ということは必要だと思います。

兵器にしても、食料にしても、安保を考えると、資源・エネルギー的に非常に不条理な政策を取らないといけないということになります。地球は持つのでしょうか?地球を守るための必須条件は世界平和と言えるかもしれません。

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