映画『めぐみへの誓い』観ました

本日、『めぐみへの誓い』を池袋のシネマロサにて観ました。2月19日に全国公開が始まって2か月目。上映映画館が多いわけではないですが、東京で1か月、上映されたのは、とりあえず良かったと思います。遥か昔、私の通った大学は池袋にキャンパスがあるのですが、在学時でも一度も入らなかった映画館に初めて入ったのでした。たぶん、当時よりもシートが立派になったり、シート間が広くなったり、館内を清潔にしたりで、リフォームしたのでしょう。地味ですが、よい映画館でした。

ストーリーの展開について全く予備知識を持たずに観たので、そのテーマの深刻さから離れて、映画制作の観点でとても興味深く見ました。拉致という行為が中心にあって、その前後・周りをどういうエピソードで固めるかという脚本が第一ですが、もともと舞台劇だったので、そのストーリーを引き継いだのでしょうか。めぐみさん拉致のシーンは、やっぱり、その理不尽さからしてとても過酷と思いますが、めぐみさんの話として、北朝鮮移送後の洗脳・教育のプロセス、めぐみさんと並行して、大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫の日本語教師をした田口八重子さんのエピソードが厚く描かれています。このあたりは、北朝鮮から帰還できた5人の被害者から話が聞けたので、情報が多くあったのでしょうね。その意味では、お二人の苦悩がリアルに感じられたところでした。それ以外のエピソードは、是非、実際に観てみてほしいです。いろいろ工夫している後が感じられました。

印象的なのは、めぐみさんを演じた菜月さんの熱演。過酷な状況を想像力豊かに、迫真的に演じていました。そしてその他、両親を演じた原田大二郎さんと石村ともこさんをはじめとした出演者の皆さん、損得抜きの姿勢が伝わる真摯な演技です。

この映画は以前にも書いたとおりクラウドファンディングで集めた資金で制作されていて、映画の本編終了後のエンドロールの最後の最後にファンドの協力者の名前がえんえんと表示されます。とても多いので、私の名前は見つけられず。これだけ多くの人たちが拉致被害者の救出を求めてお金を出していることにも感動しました。映画の中で、署名活動に冷たい態度をとるサラリーマンと思しき男性二人組の頓珍漢な言動と対比される、正しい心を持った国民たちを象徴していました。

上映館の確保、集客など厳しい状況が続いていると思います。映画を見ての支援をお願いするばかりです。

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